こんにちは!
大阪天満 かわかみ吉祥堂
院長の川上です。
7月23日の大暑を過ぎ、8月7日になると、立秋を迎えます。暦上、季節は秋に近づきつつありますが、日本各地、まだまだ暑い日が続きます。テレビなどでも、連日、各地で熱中症に関する報道がなされています。この暑さを、どう乗り切るか?暑いときは暑いときなりの過ごし方が大切です。
漢方医学には、夏を過ごしやすくするための知恵が豊富に蓄えられていますので、ご紹介いたします。
【夏の体は外熱内寒】
夏は一年で外気温が高いため、人体の陽気を養うのに最も適切な季節です。そして、人体の陽気は体内より体表上に集まり、汗で陽気を発散しながら外界とのバランスを保とうとしています。その反面、相対的に体内は冷える「外熱内寒」、というのが夏の体の大前提です。
このことについて、漢方医学のバイブル『傷寒論』弁脉法22に、以下のような記載がなされています。
五月之時、陽気在表、胃中虚冷以陽気内微、不能勝冷、故欲著複衣。
訳)五月(当時の夏)の時は、陽気は体表にあって、胃中は冷えて陽気がわずかなので、冷えには勝てません。従って、(冷えに勝てなかったら、)衣を重ねて着たくなります。
要するに夏は普通でさえお腹が冷えているので、暑いからといって、冷えた飲食物を摂り過ぎると、体調を崩しやすくなりますよ~、ということです。そして、実は過度の冷飲食自体が熱中症・食中毒・夏バテにも繋がってくるのです。
(その2)へ続く